遊ぶ子供>>書籍と雑誌>>監修:大鷹俊一〜editor:Ohtaka Toshikazu〜『ヤング・パーソンズ・ガイド・トゥ・プログレッシヴ・ロック』
20041016

監修:大鷹俊一〜editor:Ohtaka Toshikazu〜『ヤング・パーソンズ・ガイド・トゥ・プログレッシヴ・ロック』

プログレへ若者を導く
ヤング・パーソンズ・ガイド・トゥ・プログレッシヴ・ロック


この本はプログレのガイド本です。いわゆる3大プログレのKING CRIMSONPINK FLOYDYESだけに留まらず、PINK FLOYDとは別にSYD BARRETTの項を設けたり、ドイツのプログレを信じられないほどたくさん取り上げたり、Brian EnoHENRY COWSLAPP HAPPYFred Frith、フランスのGONGMAGMA、アメリカのBill LaswellJohn Zornなど普通はプログレにカテゴライズしないものまで紹介されています。また、日本のアーティストも少し紹介されています。

本の構成としては、まず「プログレ的超名盤」と銘打たれたアルバムが66枚紹介されています。ここには普通の意味でのプログレの名盤も挙げられています。例えば、キンクリの『クリムゾン・キングの宮殿』やフロイドの『狂気』などですが、普通の意味ではプログレの名盤とは言わないものも挙げられています。例えばディス・ヒートの『ディス・ヒート』やマニュアル・ゲッチングの『E2-E4』などです。次に地域別(イギリス、カンタベリー、ドイツ、イタリア、フランスほかヨーロッパ各国、アメリカ、日本)に、それぞれアルバムが500枚紹介されていて、それとは別に主要アーティストが計38組大きな項目(2〜4ページ)として配置されています。そして最後に主要36バンド/ミュージシャンの全ディスコグラフィというのが2000枚(タイトルのみ)紹介されています。

はっきり言って内容そのものは普通のガイド本と同じような感じです。つまりアーティストの活動歴やバンドのメンバーの紹介、アルバムの音の感じ、シーンに与えた影響などが書かれています。ですのでこれといって特筆すべき点はありませんが、普通のガイド本としての体裁をなしているので、かなり読みやすい本であるといえるでしょう。ただ一点、素晴らしいと言えることは、ガイド本として何より大切なアーティスト、あるいは作品のセレクトのセンスが面白いことであると思います。例えばドイツのプログレに多くを割き、アメリカのプログレではカンサスなどは一切紹介せず、代わりにAMMレジデンツといった連中を紹介しています(ただしAMMはアメリカではなくイギリスのアーティストですけどね。なんでアメリカの項に……)。この辺りは逆に言えば、普通のプログレファンにとっては面白くなく、ひょっとしたら神経を逆なでするようなセレクトになっているかもしれません。このことはオンライン書店のamazonに寄せられているレビューを見ていただければ分かります。つまり、この本はプログレファンというよりも辺境音楽、特にロックの範疇に入れられるような辺境音楽愛好家のほうが読んでいて面白いと感じられる、そういうガイド本だと思います。
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