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20041001

THE VELVET UNDERGROUND & NICO 『THE VELVET UNDERGROUND & NICO』A

VELVET UNDERGROUND & NICO
『VELVET UNDERGROUND & NICO』
(画像をクリックすると・・・・・・)

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 (・・・・・・で、分けて書いてみたのだけれども) ええ〜っと、だいぶ話が横道に逸れ(過ぎ)てしまいました・・・・・・。

 つまり、僕がヴェルヴェッツを楽しめるようになったのは、パンクという(思想的嗜好性ではなく)音楽的嗜好性を脱却してからなのです。幸いにも、思想的パンクから脱却した現在でも、ヴェルヴェッツを楽しんでいます。

毛皮のヴィーナス、黒い天使の死の歌、ヨーロピアン・サン

 このアルバムで特に好きな曲は、先ほど挙げた「Venus in Furs」や「The Black Angel's Death Song」、「European Son」です。 これらの三曲に共通しているのは、現代音楽(ミニマリズム)に接近している、実験精神が充満している、ジョン・ケールが重要な役割をしている(推測)、危険な香りがする(白痴みたいな表現ですね)、演奏者が音と一体になっている、といった点だと個人的に思います。

 具体的に説明しますと、まずこれらの曲にはジョン・ケールが持ち込んだと思われる、ミニマル・ミュージックのドローンや繰り返しの手法が使われています。彼は元々、現代音楽畑の音楽家でジョン・ケージに影響を受けたり、ラ・モンテ・ヤングの永久劇場(シアター・オブ・エターナル・ミュージック)にも参加していました。そして、彼はこのバンドでベーシストとして参加しているのですが、時折エレクトリック・ヴィオラを用いています。このヴィオラでドローンを生み出すわけです。

 また、1st,2ndまではずっとNYのアンダーグラウンドで活動しておりまして、そこは彼らの「Heroin」という曲からも分かると思いますが、 非常に退廃的で危ない香り漂う場所でもあったのです(これも推測)。当時の西海岸におけるLSD等のハッピーなサイケ文化とは好対照で、ドロドロとした黒いものが渦巻いている感じであったのでしょう。西はLSD、東はHeroinだ!

 最後の「メンバーが音と一体になっている」というのは、上手く説明できませんが、我を忘れる(忘我の境地っていうのかな)というか、自己意識が音に埋没している感覚、自己と音が分離していない、そんな感じがするんです。特に「European Son」はスゴイ!

他の曲もヨロシク!

 もちろん他の曲も素晴らしい。最初はがっかりした「Sunday Morning」も、今ではイントロを聞くとワクワクします。他にもニコの低い声。初めは男が歌ってんのかと思ったっけ・・・・・・。ニコが絡んでいる曲は、どれもこれもノスタルジックな気持ちにさせてくれます。また、「Run Run Run」のルー・リードのギターも最高です。絶妙なタイミングでハウリングが起こり、イカレポンチなギターソロを弾きます。「Heroin」も、ものすご〜〜くカッコイイ。

ルーツ・オブ・NYパンク

 では補足的な情報を少々。プロデューサーはアンディ・ウォーホルとなっていますが、彼はバンドに演奏の場などを提供しただけで、あとはバンドのやりたいようにやらせたらしい。ただ一つ、アンディ曰く、バンドが「カリスマっぽくない」とのことで、ステージ映えするニコを入れるよう助言し、半ば強制的にバンドに入れたそうです。一説には、このニコが後々バンドに軋轢を生じさせる原因になったらしい。

 この辺りの詳しい話はシンコー・ミュージックの書籍『ルーツ・オブ・NYパンク』に載っているのですが、残念ながら現在は絶版だそうです(泣)。この本はいま友達に貸していて手元に無いのですが、多数の当事者達のインタビューを交えており(多少反発も感じますが)大変興味深い本です。

 僕が反発を感じた点は、バンドメンバーや著者が2ndに収められている「I Heard Her Call My Name」に対し、ルーのエゴによりルーのギターばかり聞こえるようにミックスされていると述べている点です。僕はそれに値するほど、あのルーのギターは素晴らしいと考えているのですが・・・・・・。この本は「ルーツ・オブ〜」と邦題がつけられていますが、実際はルーツだけでなく、テレヴィジョンパティ・スミストーキングヘッズ、そしてペル・ウブノー・ウェーブ勢までも取り上げられていて読みごたえのある本です。

シスター・レイ

 ヴェルヴェッツを取り上げる際に迷ったことがあります。それは1stを取り上げるべきか2ndを取り上げるべきかという問題です。例えて言うなら、タマと棒どっちか失くすとしたらどっち、と言われるくらい悩ましい問題だった!それくらい2ndも好きなのです。なぜ好きなのかといえば、2nd『WHITE LIGHT/WHITE HEAT』には「Sister Ray」という、ヴェルヴェッツの中で、もっとも重要だと思われる曲が収められているからです。

 そして、実はこの曲に関するとんでもないものが世界には存在するのです。それは、どこのだれが作ったのかは知りませんが、『Sweet Sister Ray』というブート盤のことです。そもそも「Sister Ray」は正規盤(『WHITE LIGHT〜』)でも17分半もあるんですが、そのブートはなんと「Sister Ray」のみを3曲収録し、2枚組として構成されたものなのです!いやはや、世の中にはいろんな人がいるものだ。

 3曲のうちの1つはジョン・ケール在籍時(ジョン・ケールは2nd作成後に脱退)のライブで、 2枚組みのうちの1枚に前奏部が収められています。本編はボーカルが入ってきた直後にぶっつりと切れるらしいです・・・・・・。というのも、その「Sister Ray」は前奏だけで40分近くあり、もの凄いインプロ(即興)が繰り広げられているらしいのです。残念ながら、僕はこのブートを持っていません。欲しくて欲しくてたまらないのですが、どこで売られているのか分からないのです(泣)。

 他にも魅力的なブートがたくさんあるらしい(イタリア盤『Wild Side of the Street』とか)。特にジョン在籍時のライブは凄まじいと聞きます。あ〜、書いてたらブートを集めたくなってきた!

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VELVET UNDERGROUND & NICO 『VELVET UNDERGROUND & NICO』

  1. Sunday Morning
  2. I'm Waiting for the Man
  3. Femme Fatale
  4. Venus in Furs
  5. Run Run Run
  6. All Tomorrow's Parties
  7. Heroin
  8. There She Goes Again
  9. I'll Be Your Mirror
  10. Black Angel's Death Song
  11. European Son

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