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20040815

Tortoise 『Millions Now Living Will Never Die』

MNLWND
『Millions Now Living Will Never Die』

 柔道の谷・ジャッキー・亮子・チェン選手、ちっちゃな男前・野村忠宏選手が金メダルを獲得しました。BANZAI!

R・O・C・Kのお勉強

 えー、今回は・・・・・・、今回はTortoiseの 『Millions Now Living Will Never Die』です。このアルバムは96年、イギリスのメディアで絶賛され世界中へと広がっていきました。 この頃は94年にNirvanaのカート・コバーンが自殺したことによりグランジが終焉を迎え、ロック界が新たな音を探していました。

 このTortoiseはStereo LabやSea and cake、Jim O'rourke、 Ovalなどと共にポストロック(シカゴ)音響派と呼ばれるムーブメントの中心的な存在です。 どうやらポストロック、 音響派はグランジ以後のロック(?)を担っているようです。今後書かれるであろうロック史にはグランジ(あるいはオルタナ)、 (ブリットポップ)、音響派という順に並べられるのは間違いないと思います。あ、へヴィロックとかも入ってくるのかな? しかし本人たちにはその気はないと思います。

 ちなみに外国人には音響派と言っても通じません。 日本独自のカテゴライズのようです。 ポストロックよりはずっと良い呼び名だと思います(僕自身が「ポスト〜」 ってのが嫌いというのもあります。 音楽を進化論のような歴史観から眺めるようなことはシックリこないし・・・・・・)。

ハードコアfromシカゴ

 彼らの経歴や、他に所属しているグループ、また色々なアーティストとの繋がり、 Tortoiseを生んだシカゴという土地の音楽的土壌等々を 紹介するとなると膨大な字数になってしまうので、 ここでは割愛させていただきます(その辺りからTortoiseとは何であるのかを考察するのも面白いのでしょうけど・・・・・・)。

 しかし、一応メンバーそれぞれがTortoise結成以前に相当な音楽的キャリアがあること、 そして中心人物であるジョン・ マッケンタイアがバストロ (Bastroつながりでスリント〜Slint〜もね)というハードコアバンドに 所属していたことは書いておきます。

Tortoise=大胆かつ繊細

 初めて聴いたときの感想は「大胆かつ繊細」な音だなぁ、というものでした。今でも 「大胆かつ繊細」という言葉は Tortoiseの音にピッタリな表現だと感じています。具体的にどういうことかというと、 尋常じゃない曲の展開や音の使いかたをします。 それまで疾走していた曲が突如、だが繋ぎ目はなめらかに、ゆったりとした曲へと変貌したり、 同じくなめらかに音が変調したりするのです。こんな曲の繋ぎかたは、 こんな音の組合わせかたは普通しないだろうということを彼らはやってしまいます。 しかもそれを自然に響かせるのです。

 ワンフレーズ、ワンフレーズに、一音、一音にもの凄くこだわっている繊細さも合わせもっています。音の感触は違いますが、 まるで現代のブライアン・ウィルソン(Beach boysのメンバーで作曲も担当、 ほとんどキチガイ) とでも言えるほどの異常な音へのこだわりようです。ついでに言うと、Tortoiseは「演奏―編集(加工)―録音、を並列に行う」 とか「編集(加工)や録音に演奏と同じくらい重きを置く」とかの形容詞を用いてよく紹介されています。が、 聴く人間にとってはどうでもいいことです。

多ジャンルを包括

 で曲の感じはどんなかというと、非常にクールで乾いた感じです。 ジャズやテクノのようなクールさを持っていて、 アメリカの大陸系のバンド然としたドライな感覚も持っています。そして、ジャズ、テクノ、 ロック、ミニマル、アンビエント、 ダブ、ポップス、・・・、と非常に多くのジャンルを包括するような音楽です。

 上記の「大胆かつ繊細」やクールさ、多ジャンルを包括するというのはTortoiseの作品すべてに当てはまることですが、 『Millions〜』は他の作品に比べ一番乾いた音です。例えば、3作目『TNT』なんかは結構ウェットな感触がします。あと、 まだTortoiseサウンドが完成されていない、未完成な美しさ、大胆さ、実験性があります。特に1曲目の名曲「Djet」 は20分にも及び、実験の固まりとでも言うべき、背筋を凍りつかせるほどの凄みを持っています。

 ちなみに僕が一番気に入っているのは、ある経路で入手したイギリスの先鋭的な音楽フェスティバル ATP(All Tomrrow's Parties)の2001年のライブ音源 (←おそらく向こうのラジオ放送)です。カッコイイ!

 ところでATPの公式サイトはなんでパスワード制なの??これを書いたときは、 なぜかパスワード制でした。いまは違います。


Tortoise 『Millions Now Living Will Never Die』

  1. Djed
  2. Glass Museum
  3. A Survey
  4. The Taut And Tame
  5. Dear Grandma And Grampa
  6. Along The Banks Of Rivers
  7. Gamera
  8. Griri
  9. Restless Waters

7〜9は日本盤のみ

COMMENTS
トラックバック有難うございます。
サイト拝見させていただきました。
音楽に詳しい方なんですね。とても参考になります。面白いです。
上の記事に関して言えば、グランジと音響派を接続するというパースペクテヴはなかなか興味深いように思えます。
ところで、neu!がお好きなんですね。素晴らしい!!
永井均をお読みになるんですね。ワタクシも彼の本は何冊か所有しております。ニーチェは今日?
またきます。
Posted by incidentから来た者です at 2004/08/16
こちらこそコメントありがとうございます。
ここ1年くらいあまりCDを買っていないので、音楽に詳しいなどと言われると・・・お恥ずかしい。
グランジと音響派の接続は、僕にとってはわりと自然なことだったので、指摘されて逆に参考になりました。
Neu!は大好きです!Faustとは違った諧謔性とあの軽さが良いなぁと感じます。
永井均の本も好きです。本当はこのブログでちゃんと紹介したいのですが、凄い字数になってしまいそうなので半ば諦めています(^^;
Posted by よしだまこと at 2004/08/17
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Tortoise / TNT
Excerpt: その制作の方法論にやたら話題が集中しがちですが、このアルバムはそういった技術的情報なしで純粋に音だけ聴いても間違いなく歴史にのこる、至極の名作だとおもいます。 表題曲であり導入曲である「TNT」のメロ..
Weblog: SUGAR SHIP MOUNTAIN
Tracked: 2004-12-27 18:32
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