20041209

月の海A

月

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ジャンルは何だ

 月の海は、もしジャンル分けをするならば、エクスペリメンタル(実験的)・ジャズロックとかそういった名称になるでしょうか。 よくアヴァンジャズロックといわれているらしいですが、僕の中ではアヴァン(前衛)というよりも、むしろエクスペリメント(実験) を感じる部分が多いです。まあ、アヴァンもエクスペリメントも変わんないか・・・・・・。

 ジャーマンロックのような部分もあります。例えば、楽曲の中でよく見られる繰り返しの感じが、ノイ! に近い雰囲気を持っているのもたしかです。 特に安藤氏のギターを聞くと、ふとノイ!が頭をよぎることも多いです。 むろん彼のギターはそれだけに留まらない幅の広さを感じさせます。繰り返しの部分以外を見ても、 ドシャドシャしたところでアモン・デュール、 ドンドコしているところではカンとしてみることも可能といえば可能です。

 他にも音響系、たとえばトータスを山本氏のベースの響きに感じたりもします。 あとはヘンリー・カウ※1あたりも引き合いに出すことができるかもしれません。とは言ってもカウほどにはテクニカルではないですが、 これまでに挙げた中ではカウが(相対的には)一番近いかもしれません。

 書き忘れましたが、月の海はインストが基本です。しかし全く歌無しというわけでもありません。曲によっては、 途中や最後のほうにスキャット(アーオッオー!とかドゥーワッダー!とか)のような形で歌が入ります。この歌がまたたまらなく面白いのです。 痙攣したようなリズムで歌が入り、一気に曲が盛り上がるのです。

 また、曲の最初や途中で詩が入ることもあります。詩も素晴らしい。アルバム『月世界旅行の入江』では、「SIVLE REDYC CHOWDER」や「雷の力を借りて走る車」という曲の冒頭で語られる詩が載せられています。ライブアルバム『SIVLE REDYC CHOWDER』でも、「SIVLE REDYC CHOWDER」の詩を見ることができます。

 その詩は一読しただけで凄みを感じさせるものです。おそらくは山本氏が書いたのだろうと思いますが、彼の書く詩は本当に凄いです。 また僕と山本氏が組んでいたバンドの話になってしまって申し訳ありませんが、曲(の原型)は全て山本氏と僕が作っていて、 詩も書いていたのですが、彼が書く詩と僕が書く詩は雲泥の差でした。もちろん彼が雲で、僕が泥です! もしくは彼が月で、僕はスッポンだった(笑)。

 また歌のほうに話を戻しますが、全てがスキャットというわけではありません。詩のある歌も存在します。そして歌といえば月の海には、 ゲスト・ボーカリスト、あるいは6人目のメンバーと称される、月の女こと兼城さんが加わることもあります。 彼女はヴェルヴェッツにおけるニコのような存在です。彼女の歌声は、バンドにはない氷のような冷たさがある。 月の海の演奏は白い光、白熱※2ですが、 そこに月の女が加わると氷の炎※3へと変化(昇華)する、そんなイメージです。

作品

 現在のところ月の海はCD作品を3つ出しています。1st『月の海』、ライブ盤『SIVLE REDYC CHOWDER』、 そして2nd 『月世界旅行の入江』です。1stは残念ながら完売してまして、入手は困難でしょう。実は僕も持ってない・・・・・・(泣)。 買おうと思っていたのですが、いつの間にやら売切れてしまっていました。ひょっとしたらCD-Rなら手に入るかも(追記: 音が悪いとのことで廃盤にしたらしいです)。ライブ盤『SIVLE REDYC CHOWDER』は月の海のHPに『LIVE CD』 として売られているものと同一のものかどうか分かりません。ジャケも違えば値段も違うので別のものかもしれません。 今度山本氏に聞いてみようと思います。今のところ僕が持っているのは、そのライブ盤『SIVLE REDYC CHOWDER』 と2ndです。

 月の海のHPでライブ録音を試聴できるので、月の海を聴いてみようかなという方はおためしを。


※1・・・・・・ 1970年代に現代音楽、フリー・ミュージック等の影響を強く受けた(ジャズ)ロックを展開したバンド。 先鋭的な音もさることながら、アンチ・コマーシャリズム(RIOあるいはレコメンの発足)、反体制的で、 ストイックかつ自由な姿勢から多くの人間から支持されている。中心人物はフレッド・フリス。カンタベリー系プログレの代表的アーティスト。
※2・・・・・・ ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのアルバムタイトル『WHITE LIGHT/WHITE HEAT』 を和訳し引用。
※3・・・・・・ 裸のラリーズの曲タイトル「氷の炎」(オフィシャルアルバム『77' LIVE』に収録)を引用。

@へ戻る Bへ進む・・・・・・かも?Aのままで続けるかも。

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