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20041106

編者:柴俊一〜editor:Shunichi Shiba〜『アヴァン・ミュージック・ガイド』



こういったガイド本はなかなか貴重ではないかと思います。普通のガイド本はロック、ジャズ、テクノ、民族音楽、クラシックなどのカテゴリーの内部や、さらにその中で細分化されたカテゴリーの内部でのアーティストや作品の紹介となっているのもがほとんどです。しかし、この本はそれらのジャンルのほぼ全てに渡って様々な種類の特殊なアーティストや作品を紹介しています。

この本のはじめには、このようなことが書かれています。
本書は、ニュー・ミュージックへのガイドブックである。
(中略)
ニュー・ミュージックは、それこそ「新しい音楽」というような曖昧な表現しかできないしろものだ。
強いて言えば、「テクノロジー」と「脱ジャンル」が、ニュー・ミュージックの特徴かもしれない。
(中略)
なお、書名の「アヴァン・ミュージック・ガイド」は、「ニュー・ミュージック……」というタイトルにすると、ユーミンをとりあげている?と読者に誤解される可能性があるのでつけた、便宜的なものである。
(中略)
便宜上ジャンル分けをしたが、何人かのアーティストは複数の章に登場している。また、分類不可能な何人かのアーティストについては、いちばん近いと思われるジャンルのそばに置くという方針をとった。

その便宜上なされたジャンル分けは下記に示したとおりです。また、メゴ(レーベル)、大友良英IRCAM(スタジオ)、フランシスコ・ロペスフレッド・フリスラモンテ・ヤングマイケル・ナイマンデイヴィッド・テュードアジョン・ゾーンAMM、高柳昌行、デイヴィッド・モス、ポウル・パンハウゼン、ポーリーン・オリヴェロスなど39アーティスト/グループが大きくとりあげられていて、200を超えるアーティストがその作品をとりあげられています。音楽の種類が多岐に渡っているため散漫な印象は拭えないけれども、結構面白い内容です。ただ、ひとつ言わせていただければ、大きくとりあげられているアーティストでも3作品しか紹介しないというのはどうなんでしょうか。ガイドブックなのだから全部とまでは言わないまでも、もう少し多くの作品を紹介していただいたほうが読者にとってありがたいのですが。もちろん悪い本ではないです。お勧めできる本といえます。

ちなみに、執筆者は小田晶房(音楽編集)、佐々木敦(評論家・研究者)、ヲノサトル(作曲家)、大友良英(音楽家)、三輪眞弘(作曲家)、伊藤タダユキ(芸術家、本書執筆中に不慮の事故により逝去)、坂本理(評論家)、柿沼敏江(評論家・研究者)、伊藤乾(作曲家・指揮者)、藤島寛(心理学講師)、高見一樹(レコード会社員)、長木誠司(音楽学者・評論家)、藤枝守(作曲家)、カール・ストーン(作曲家)、福島恵一(批評家)、フェルディナンド・Y・野本(?)、小沼純一(研究者)、松山晋也(ライター)、中川真(研究者)です。


  1. エレクトロニカ


    1. エレクトロニカ/テクノイズ

    2. サンプリング

    3. コンピュータ・ミュージック

    4. ポスト・エレクトロアコースティック


  2. エクスペリメンタル・ポップ


    1. エクスペリメンタル・ポップ

    2. ロック・アヴァンギャルド・クラシックス

  3. ミニマル&ポストミニマル


    1. ミニマル/ポストミニマル・ミュージック

    2. ブリティッシュ・ニュー・ミュージック


  4. ポスト・アヴァンギャルド


    1. ポスト・アヴァンギャルド

    2. 前衛音楽クラシックス
      実験音楽クラシックス

  5. フリー・ミュージック


    1. ロワー・イースト・サイド

    2. ヨーロッパ・フリー・ミュージック

    3. ジャズ・アヴァンギャルド・クラシックス

  6. 声のパフォーマーたち

  7. サウンド・アート

  8. ワールド・ニュー・ミュージック

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